ビースターズ1巻を読んでみた感想は?ただの動物が擬人化された漫画ではなかった!

 

2018年マンガ大賞を受賞した板垣巴留のBEASTARS」(ビースターズ)!

現在も「週刊少年チャンピオン」(秋田書店)で連載中であり最新刊の15巻まで発売中です。

 

授賞式には作者の板垣巴留本人が登場キャラクターのニワトリの被り物で登場したり、本年10月よりフジテレビ「+Ultra」やNETFLIXにてTVアニメも放送され、とにかく話題独占中の本作となっています。

 

そんなBEASTARS」(ビースターズ)の1巻を読んでみた感想を綴っていきたいと思います!

BEASTARS」(ビースターズ)漫画の登場人物は全て擬人化された動物です。

そこで、動物が擬人化された青春ハイスクールものの漫画と思いきや、冒頭からその世界観に圧倒され引き込まれていきます。

 

この作品のタイトルである「ビースターズ」が意味するものは何なのでしょうか?

物語を紐解きながら考えていきたいと思います。

 

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ビースターズ1巻を読んでみた感想は?

 

この世界は草食動物肉食動物が共存しています。

 

しかし、それはあくまでも社会的な理であり、実際は本能に従った弱肉強食が拭いきれず、明らかに存在し続けている。

 

まず、冒頭にこの世界最大の禁忌、肉食動物による草食動物「食殺」事件が起こります。

 

つまり、見せかけの共存生活の中で、本能に抗えなかった肉食動物が草食動物を襲い、文字通り食い殺してしまう。

 

共存している様に見えていても社会最大のタブーである「食殺」により、草食動物と肉食動物との溝は拭いきれないものとして、この社会の根底に眠っている問題として提起されます。

 

「食うか」

「食われるか」

 

その中で葛藤する様々な動物たちの思いが交錯する壮大な世界観に気づいた時、この作品の本質が見えてきます。

 

本能、建て前、道理、道徳、この全てのバランスが表面上でも上手くとれていなければすぐに揺らいでしまいそうな世界に

 

不器用な主人公、ハイイロオオカミの「レゴシ」

 

がどの様に自分自身と向き合っていくのか?

 

また彼らの周りを彩る様々な擬人化された動物たちのこれからに、続きが気になって仕方ありません。

 

擬人化された動物たちの青春物語?

 

舞台は全寮制の学校「チェリートン学園」です。

 

草食動物と肉食動物は、きっちりと寮を分け隔て共存しているのですが、前述したように、男子生徒アルパカのテムが肉食動物の何者かに「食殺」されてしまう鬼気迫る満月の夜から始まります。

アルパカのテムは

「肉食獣にとって、俺たちはクラスメイトではなく、しょせん食い物なんだ」

と、悲痛な叫びを残して、学生生活の半ばでテムは人生の最期を迎えます。

 

こんな冒頭から一転して、舞台は何でもない穏やかな学園生活の風景へ移ります。

 

今回のテムの「食殺」事件は学校中を不穏な空気にさせます。

特に草食動物から、肉食動物へ向けられる疑心暗鬼。

 

殺されたテムは演劇部で役者をしていました。

 

アルパカのテムが殺されたことによって演劇の肉食獣と草食獣はあらかさまに一線を引いて対立をしてしまいます。

その空気を知ってか知らずか、要領悪く登場したのが、不器用な主人公、ハイイロオオカミのレゴシ。

レゴシは演劇部の裏方をしています。

 

テムとも仲の良かったハイイロオオカミのレゴシ

 

「彼はやりのことしたことがあって、無念だったと思います・・・」

 

同じ演劇部の女子部員であるアンゴラヒツジのエルスに問いかけます。

 

草食動物には自身の生命の危機をまざまざと感じさせられとにかく不安に陥るエルス。

エルスは普段から変わり者で無口なハイイロオオカミのレゴシの行動に、疑問や戸惑いを感じながら夜道を寮に帰っていました。

しかし、エルスはうっかり忘れ物をしたことに気づき、稽古場に戻る羽目になります。

そして稽古場に戻った彼女に不意にスポットライトが当てられます。

 

 

そこにいたのはハイイロオオカミのレゴシ。

そのスポットライトは演劇部の役者であり、食殺されたテムの見せ場を演出するはずだったもの。

「テムがそこに立っているみたい」

というレゴシの言葉に恐怖を感じるエルス。

 

「怖いことなんてない。すぐにすむこと。こっちに来て」

 

と話しかけ歩み寄るレゴシに対して、恐怖で頭がいっぱいになったエルスはとっさに刃物を向けます。

 

「友達のフリをしていても、お腹が減ったらエサ?」

 

とエルスが叫びながら必至に抵抗するも、虚しくあっさりと刃物を握った手を取られてしまいます。

その力強さに恐怖と死を感じた彼女の脳裏に

「あなたは悪魔」

と真っ黒で絶望的な感情で支配されてしまいます。

 

そこにレゴシがエルスに一通の封筒を差し出します

 

「!?」

 

 

実は、食殺されたテムはエルスにずっとラブレターを渡せずにいたのです。

レゴシは、他の誰にも気づかれずに、食殺されたテムの思いをエルスに伝えようとしていたのでした。

 

彼の気持ちに触れ、犯人だと吹聴したことを撤回したいと謝るエルスに、テムの初恋が死後明るみになるのは気の毒だから、と断る彼に申し訳なく思うエルス。

「今までとは特に変わらない」

「怖がられてもそうやって生きてきた」

そう言って立ち去った17歳のハイイロオオカミ。

 

食肉目イヌ科最大のハイイロオオカミ「レゴシ」

 

青春群像劇・・・

だけではまとめられない、壮大な世界観になっています。

 

作者による、あとがきもこの世界感を知るために必読ですよ!

 

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BEASTARSの画像についての感想は?

 

擬人化された動物の話なので、ほのぼの系の話ではなく、わりとシリアスな話の展開となっているビースターズです。

 

まだ、読まれていなかいた方からすると、どのような容姿が書かれているか気になるところだと思います。

 

実際に読んでいただけるのが一番早いのですが、簡単に説明をすると頭と手やしっぽなどはしっかり動物ですが、体のバランスは人間で2足歩行をしています。個人的には、少し頭が大きいかな?とも思いますが、動物だから仕方ないですよね。

 

ところで、手足は動物のままですが、女子学生が下着をつけているシーンなどがあり、その辺は人間的に表現されているようです。

 

漫画自体のタッチは、板垣巴留のデビュー作と言うこともあり、決して1巻の時点では、まだ粗さがあるように感じましたが、その粗さゆえに主人公のレゴシの不器用な感情が伝わってきたような気がします。

動物で感情を表現することは難しいと思いますが、様々な動物を擬人化し、表情が乏しくも背中で語る様な「レゴシ」や、色とりどりの動物たちの表情を描いていくのは作者の手腕ですね。これからに期待です!

 

BEASTARS1巻のまとめ

 

肉食獣という圧倒的強さを持ちながら、不器用でとても繊細な感性の「レゴシ」。

 

そして冒頭の事件から、演劇部内でのいざこざ。

 

さらに、役者長で名家の御曹司であり全ての獣の頂点を担う次期「ビースター」の称号を狙うアカシカの「ルイ」。

彼は頭も切れてニヒルな学園の大スター。

振る舞いにおいても全てに抜け目がなく、草食獣でありながら周りを圧倒するカリスマ性をもつ。

そんな彼のプライドを掛けた新歓の演目「アドラー」の本番はどうなるのか?

 

そして真っ白で小さなドワーフウサギの女の子「ハル」との出会い?!

 

彼女との出会いにより、自身に眠る肉食獣としての狩猟本能に気付き葛藤するレゴシ!

 

はい、もうビースターズ2巻を読むのが待ちきれませんね! 

 

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