死役所の主なキャラクターだったイシ間こと石間徳治に「成仏」の命令が下りました。
とうとうイシ間が成仏をする死役所の中でも話題の名作8巻39条に収められている「お気を付けて」
もう、イシ間が出てこないのかと思う寂しい思いでいっぱいです。
別れを惜しむ死役所の面々。
そこでシ村がイシ間の成仏に対して贈った言葉とは?
名作「お気を付けて」をご紹介いたします!
イシ間が成仏を決意!
死役所の死刑課で働いていた人情味ある、涙もろいイシ間のもとには「成仏」の事例が届いていました。
でも、成仏することに気持ちが固まらないようでした。
シ村はイシ間に自分が犯した罪について問いかけます。
自分の犯した罪に答えが出たのか、そう聞かれると過去を思い出すのでした。
イシ間は姪っ子のミチのために殺しをしてしまい、死刑になっていたのですが、ミチのことを襲った少年のことを殺したことは言えずにいたのです。
言ってしまえば、ミチは罪悪感にさいなまれてしまうと分かっていたからです。
しかし、ミチは襲われてしまった後は学校にも行かなくなり、イシ間のほうも元気をなくしていました。
ミチは二人の少年に似ている男を見るとおびえるようになっていました。
もしかすると少年たちを殺したことを教えた方がミチは安心するのではないかと考えるようになっていったのです。
そんなとき、ミチは自分の手首に包丁を当てて死にたいと叫ぶのでした。
そんな走馬灯のような思い出を思い出し、イシ間は成仏許可の申請書に記入をしていました。
それを見守るシ村にイシ間は、シ村がここに来たときには自分が受付をしていたのに不思議なものだと物思いにふけています。
イシ間はなぜ自分が成仏の対象になったのか不思議でいます。
自分よりも長年働いているものもいる死役所で、どうしておれなのかと。
シ村は聞いているのか分からないような返事を繰り返すのでした。
死役所のなかで、ゆったりとした、それでいて確かな絆を感じられる空気が流れているのがわかる瞬間でした。
イシ間の罪は正しかったのか?
子どもが亡くなったり虐待をされると誰よりも悲しみ、人情味のある死役所の名物イシ間が成仏してしまうという回となっています。
メインのキャストといえるイシ間とのお別れというのはなかなかこみ上げてくるものがあります。
以前、イシ間の罪については語られていましたが、今回は成仏する前に、イシ間さんが殺してしまったあとのことを回想するシーンが描かれています。
大切な姪のために犯罪を犯してしまい、すでに彼らはいなくなっても、また現れるかもしれないと思うと死にたくなってしまう姪。
それをみたイシ間の決断というのが正しいものだったのかというところが今回のポイントになるのではないでしょうか?
ミチは被害者ですので、被害者の道を守るための行動とすれば正しかったのかもしれませんが・・・
死役所でのイシ間の行動を見ていると、とても死刑囚にはみえなかったのですが
イシ間へシ村の贈る言葉とは?
涙もろくて、誰よりも優しいイシ間さんの最後を死役所の職員が見送るのですが、
ハヤシがシ村に
「イシ間が地獄へ行ってしまうのか」
と問いかけます。それに対してシ村は
「地獄行きの要素は揃ってる」
と、なんともシ村らしいお言葉。
しかし、それでも食い下がるハヤシに対して
「地獄に行っても、いつか天国へ行けるかもしれない」
と無責任なのか、それともハヤシの気持ちを慰めようとしているのかはわかりませんが・・・
ハヤシは「生まれ変わったら一緒に酒を飲んでください」と大号泣!
一方、ニシ川はハヤシの誘いにも関わらず、遠くでイシ間の成仏を見守っていましたが、何を思っていたのでしょうね?
そして、シ村は
成仏の門を潜ろうとするイシ間に大きな声でお礼を伝えるのです。
「本当にありがとうございました!お気を付けて!」
シ村の本心が垣間見えたような気がしました。
人を殺してしまったイシ間さんが地獄に行くのか?天国にいけるのか?それはシ村にも分からないようでした。
イシ間さん!お疲れまでした!
死役所のメインキャラでもあったイシ間が成仏してしまう回ということで、序盤から涙なしで見ることが出来ないことはおおよそ予想はしていましたが、ラストは正に号泣してしまいました。
みんなに愛されていたイシ間が人を殺したなんて信じられません。
シ村の言動というのも涙を誘いますが、感情をストレートに伝えてくるハヤシの言葉がなかなか心にきますね。
みんなから愛されていたイシ間、成仏する前に考えたのはやはり大切な姪のことで、姪のことを襲った少年のことを殺したあとのストーリーというのもなかなか切ないものでした。
被害者となったものは、たとえ加害者が死んだとしてもその恐怖や傷を引きずっていくのでしょう。
すでに姪も死役所に訪れて成仏しているなかで、イシ間が最後に出したこたえというのは賛同されるものではないかもしれませんが、その答えは正しかったように思えます。
涙もろいイシ間の成仏の瞬間が笑顔で迎えようとしているのかもしれませんが、やっぱりくしゃくしゃになってしまうイシ間の表情を忘れることは出来ません。
きっと何を考えているのは分からないシ村さんも、いよいよ最後にお礼の言葉を贈っていたことから、イシ間さんのことは慕っていたのだと確信できました。
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